ピクシーダンスが3勝目を挙げて1000万下クラスに昇格し、久しぶりの勝利となったが、これからはクラスが厳しくなっていく。
今回は低人気だった為、悠々とノーマークで逃げ切り勝ちを収めたようなもので、実質的には評価し難い結果だろう。
人気を分け合っていた2頭が後方儘でマークし合って、その間にピクシーダンスが逃げ切っただけである。
競馬では良くある不可解なレースであり、人気馬に騎乗していた騎手が早く動いていれば、また結果は違っただろう。
そんな訳で秋子達から見れば今回の結果は評価するには値せず、次走の方が正念場になるのは確実であった。
「今回は勝てたけど、次走はどうなるかな?」
「マークされなければ勝算は高くなるとは思うけど、2度も幸運が続くとは思わないわ」
「次走からは1000万下クラスだし、秋子の言う通り2度目の幸運は無いだろうな」
運良く勝てる場合もあるが競馬なので実力も伴っていなければ、連勝は厳しいのだから。
そんな訳でピクシーダンスは次走、今回のレッテルを覆す走りをしなければならない。
そして、本日開催された東西の重賞結果はバブルガムフェローが毎日王冠を制して、天皇賞・秋2連覇を目指し良いスタート切った。
京都大賞典は牝馬ながらダンスパートナーが勝利し、同日開催の重賞は共にサンデーサイレンス産駒が掻っ攫っていった。
「やっぱり、サンデーサイレンス産駒は当たり外れがあるけど強いね」
「今年はまだ宝塚記念しかG�祇�覇していないが、産駒の層は厚いな」
今の所、3歳クラシックは未勝利と全滅だが、古馬には豊富な産駒が目白押しなのだから。
「もう一度、種付け権利を購入してみたいけど現在は高額だから不受胎だったら、一瞬でお金がパーだしね」
「ハイリスクハイリターンだからな。イチゴサンデーが成功したぐらいで十分だろう」
「既に1500万近い種付け料ですから、うちの様な中小牧場には2回目の種付けは厳しいですね」
今年も活躍馬を輩出しているので、種付け料は高騰するだろうと牧場関係者の中では噂として広まっている。
なので、Kanonファームでは来期もサンデーサイレンスを種付けする事は無いだろう。
今週の競馬は牝馬クラシック最終戦の秋華賞が開催される。
最終戦らしく出走するメンバーは最高の仕上がりで臨んでおり、どの馬も100%の実力を発揮するだろう。
中でもオークス馬であるメジロドーベルと桜花賞馬のキョウエイマーチ、NHKマイルカップの覇者――シーキングザパールは特に目を惹く馬体。
G�鞠呂蕕靴で和里竜韻�は他馬を凌駕しており、見る者を魅力させる雰囲気を醸し出せるのはG�鞠呂里漾�
そのため、他の馬は雰囲気を飲み込まれてしまっているのも居るので、いくら体調が仕上がっていても経験は覆そうも無かった。
そんな中で唯一、対抗になり得るのは桜花賞3着とオークス2着のルビーレイ。
そして、虎視眈々と勝利を狙っているタツマキマキマスカが5番手と評価されている。
「まだ重賞未勝利で、このメンバーの中で5番人気なら上々かな?」
「メイプルシロップより上になるとは思っていなかったな。実績面では劣っているんだがな」
オークス4着後に連勝し、紫苑Sでも2着になった実績を買われたのかタツマキマキマスカの評価はどの競馬新聞も△が多く推されている。
1番人気となっているメジロドーベルと2番人気のキョウエイマーチは◎と○を取り合っている。
3番人気のシーキングザパールは前走のローズSで3着になったのが賛否として分かれており、上位2頭に比べるとオッズも差が現れている。
そこから大きく離されたのがルビーレイとタツマキマキマスカで、上位3頭とは余りにも実績差が大きい。
だが、人気面はあくまでも競馬ファンに指針を与えるものであって、競馬は走らなければ結果は分からない。
「さて、最後の1冠だけは何としてでも取りたい所だな」
「そうですね……でも、その想いは宮藤さんの方が強いでしょう」
「それはそうだろう。桜花賞3着とオークス2着と確実に着順は上がっているんだからな。今頃、鼻息を荒く興奮している事だろう」
「……ありそうです。勝ったら勝ったで凄そうですけどね」
そんな興奮している宮藤の姿を想像しつつも、3人の視線はしっかりとTVに向けられている。
そして、各馬は1枠1番の馬から順番に本馬場入場を行われていった。
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この話で出た簡潔競馬用語
特になし。