ダンシングウイナーが初重賞制覇を達成した事で安田記念に出走する事が決定し、後は直接向かう事になるのでしっかりと調整するのみ。
この勝利で安田記念出走予定馬の中では注目される存在になり、新星の到来などと競馬新聞では評価されている。
とはいえ、まだ実績面ではG�靴鬘云,靴燭里澆韮猫気鰐そ仭�であるため、どの程度までやれるかは不明瞭。
とりあえず、G�祇錣任睇畸覆亮体呂鯣�揮出来る様に調教を行う事になるが、約2ヶ月でどこまで成長するかが鍵になるだろう。
まだ出走数が12戦のダンシングウイナーには大きな上積みが見込めるので、成長の期待度は計り知れない。
「ようやく重賞制覇ですね」
「長期放牧した甲斐があったと言うわけだな」
「後は安田記念で何処まで走れるか次第でこれからのローテーションが決定するし、楽しみな存在だよ」
「それに祐一さんへの祝賀になりましたし、今回ほど重賞制覇が嬉しい事はないですね」
秋子は喜色満面の笑顔でダンシングウイナーの勝利を喜んでおり、秋名と名雪も嬉しそうな表情は変わらない。
こうした幸運が重なるのは競馬では良くある事で、誕生日に重賞制覇をする騎手も多く居るくらいである。
ダンシングウイナーの春ローテーションは安田記念後からは未定で結果次第では、夏開催に向ける事にもなる。
夏は近年から開催されているサマースプリントシリーズ――短距離重賞5戦の結果をポイント化し、総合優勝を決定するもの。
短距離路線の実力底上げと夏開催を盛り上げる為に選定されたもので、徐々に浸透しているシリーズ。
ここで結果を出した馬はG�祇鐇�で際立った成績を残した訳では無いが、エイシンワシントンなど個性的なメンバーが多い。
唯一、G�気鮠〕�したのがビコーペガサスのみとなっているが、既に引退し種牡馬入りを果たしている。
閑話休題。
1200m戦でも結果を出しているダンシングウイナーにはサマースプリントシリーズに出走し、実力を付ける手段もある。
と、秋に向けてのローテーションは様々な選択があるので、今は安田記念に向けて注視するのが正しい。
「まぁ、まずは安田記念で頑張ってもらわないと」
「そうね。先のローテーションよりも今の方が大事だから、キッチリと結果を出してもらわないと」
と、秋子の言葉に2人は同意して、今後の事を見守る事になった。
阪神競馬場のコース脇の桜が風によって吹かれた花びらを幻想的に散らし、空が薄いピンク色の雪が舞っている様な錯覚に。
さて、今週の競馬は牝馬クラシック第1弾である桜花賞が開催される。
桜花賞に相応しく、乱れ飛ぶ花びらと晴天に恵まれた青い空が阪神競馬場を包み込んで、観客が喧騒としている。
距離1600mと阪神ジュべナイルフィリーズと同距離で行われるこのレースは、牝馬特有の難しさも相まって実力通りに決着が付きにくい。
そんな桜花賞に駒を進めたKanonファームの生産馬は宮藤に売却したルビーレイで4戦3勝と他馬に負けていない。
重賞勝ちは牡馬を破った大金星のきさらぎ賞のみだが、本日の人気は3番人気。
そのルビーレイを抑えて1番人気なのは3連勝中のキョウエイマーチで、前走はフィリーズレビューを逃げ切った実績がある。
2番人気にはチューリップ賞は3着に敗れたとはいえ、阪神ジュべナイルフィリーズを制し、最優秀賞2歳牝馬に選ばれたメジロドーベル。
それに続くのがルビーレイで、上位人気の2頭とは大きな実績差が無いと思われている。
とはいえ、ルビーレイはきさらぎ賞以来の出走で放牧明け+ステップレース未出走が嫌われてこの人気に留まっているといえる。
キョウエイマーチとメジロドーベルはそれぞれステップレースに出走して、結果を出して体調が上向いているのだから、大きな差があるだろう。
だが、2頭にも弱点はあるので、そこを突けば勝利が舞い込む可能性も。
キョウエイマーチはG�祇錣覇┐伽擇譴襪�が。
メジロドーベルは2歳時の担当厩務員が急死し替わってしまった影響が。
と、波乱込みになりそうな桜花賞だが、上位人気3頭の人気は他馬に比べて大きく差が開いている。
「怖いのはキョウエイマーチですわね」
「逃げ馬ですから弱さもあるでしょうが、今の勢いを止めるかと言われれば難しいでしょうね」
宮藤も秋子も現時点で注意しているのはキョウエイマーチの方で、牝馬の方は連勝するほど勢いがある馬は逆らい難い。
2人は阪神競馬場で観戦しており、お互いにクラシック制覇という目標があるので、今日は利が一致した訳であった。
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この話で出た簡潔競馬用語
注1:キョウエイマーチ……父はダンシングブレイヴ。