ジャパンブリーダーズカップスプリント――通称JBCS。

     本日、地方競馬である大井競馬場で開催される交流G�祇錣任△蝓▲▲瓮螢�のブリーダーズカップをあやかったレース。

     年度によって開催地が変更されるシステムも一緒なので、特定の競馬場での成績が良い――ホームの利を持つ馬にとっては数少ないG�祇�覇のチャンス。

     今では帝王賞と東京大賞典に続く地方3大レースの1つに数えられて、賞金の高さが魅力的になっている。

     同日に開催されるジャパンブリーダーズカップクラシック――JBCCに比べるとJBCSの方が賞金は安いが、それでも1着の賞金は7000万近く。

     財源に頭を悩ます地方競馬としては、このレースで馬券売り上げが増加となりえるので大胆的に宣伝している。

     両レースで1億7千万程の賞金となるが、それ以上に馬券の売り上げが非常に多いので、この時だけは黒字運営に持ち直す事が可能。

     数億の馬券売り上げが期待出来るからこそ、このレースは地方競馬が力を入れている訳である。

     基本的に中央VS地方になるのでダート適正の高い地方馬が優勝する事が多いので、その点も盛り上がる部分の1つ。

     閑話休題。

     JBCSにはヤマトノミオが東京盃2着からリベンジを果たすべく、ここへ無事に駒を進めた。

     東京盃でヤマトノミオを破ったサクラハイスピードは同日開催のJBCCの方に出走しているので、2度目の顔合わせは無い。

     JBCCにはホクトベガが勝利を企んでいる状況だが、そうは簡単に問屋が卸さない。

     去年の東京大賞典と今年の川崎記念を制したライブリマウント、交流戦で善戦を重ねるマルブツセカイオー。

     去年の東京大賞典でライブリマウントの2着まで迫ったドルフィンボーイ、盛岡で開催された今年のダービーグランプリを制したルイボスゴールド。

     と、層々たるメンバーがJBCCに出走している。

     そして、JBCSの方は船橋競馬場で開催されるかしわ記念――交流G�気鮴�したアマゾンオペラが満を持ちしてスプリント戦に出走。

     他のライバルはこれと言った馬が居ないので、ヤマトノミオにとっては狙いやすいレースと言える。

     けれど、楽観視出来る状況ほど簡単に勝利を呼び込める訳でもない。

     得意の1200m戦とは言え、これが2戦目の大井競馬場となるので、前走でキチンとコツを掴んだかで結果は変わってしまう。

     騎手は大井競馬場の乗り方――先行有利を学んだと思われるが、ヤマトノミオに関しては不明でしかないのだから。

     鋭い差し脚を身上とするヤマトノミオにとっては先行有利の大井競馬場はどちらかと言うと向かない馬場。

     如何に大きな不利を覆すかが今回の課題なので、そこさえ何とかなればG�祇�覇に目処が立つ。

 

    「待ちに待ったヤマトノミオの初G�祇錣任垢諭�
    「結構、やれそうな気もするしな。初出走初勝利してもおかしくないだろう」
    「正直に言うと、配合を考えたわたしはここまで来るとは思わなかったなー……せいぜい1勝か2勝すれば上々だと考えていたよ」

 

     実際には名雪と祐一で今はKanonファームに居ないクイーンキラの配合を考えて産まれたのがヤマトノミオだが、名雪は自身の手柄の様に振舞う。

     配合を考えて決定した事の大半は名雪が行ったので、ある意味は名雪の手柄と言っても差支えはないが。

     閑話休題。

     さて、ヤマトノミオの人気は現在5番人気に支持されている、と言ったところ。

     前走の東京盃で離された2着に敗れた事で大井競馬場が合わないと思われたらしく、5番人気に留まっているのが真相だろう。

     だが、1200m戦の実績は8戦5勝2着2回とライバルの中では抜き出た成績を誇っている。

     なので、今回も大井競馬場に対応してしまえば勝てる可能性はグッと上がる訳である。

 

    「あまり、見る目が無い観客が多いのかもしれないな」
    「そこまで露骨に言うのもどうかと思いますが、ヤマトノミオは重賞勝利をしているのはガーネットSだけですからね。強ち間違っていないと思いますよ」

 

     秋子の指摘通りヤマトノミオの重賞成績は2戦1勝で、その1勝が唯一のガーネットSとなっている。

     東京盃を勝って重賞2勝目を上げてから、JBCSに挑みたかったのが3人の本音だろうが、それは叶わなかった。

     だが、負けて得たものがあったのは確かだが、それ以上はこのJBCSを勝利する事で得るものもあるのだから。

 

 

     JBCSのパドックは終わり、数分後にレースが開始される時間まで迫ってきた。

     初のG�祇錣任匹海泙任笋襪�は未知数だが、1200m戦なら少なくともトップクラスだという事を信じてヤマトノミオのG�祇錣�今開始される。

 

 

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     この話で出た簡潔競馬用語

 

     注1:マルブツセカイオー……父はミルリーフの血を引くサウスアトランティック。
     注2:ドルフィンボーイ……実際は95年度は1回も出走していない。
     注3:ルイボスゴールド……この年のダービーグランプリを制している。
     注4:アマゾンオペラ……実際はかしわ記念を制していない。