今週の競馬は牡馬クラシック3冠目――菊花賞が開催となるのだが、皐月賞馬のラストフローズンとダービー馬のディープスカイが揃って回避。
即ち、G�犠,素呂錬影�もおらず、どの馬にもチャンスがある状況ともいえるが、非常に寂しいメンバーなのは変わりないだろう。
重賞勝ち馬がマイネルチャールズ、ダイワワイルドボア、メイショウクオリアにスマイルジャックの4頭しか居ないのだから。
なので、夏の上がり馬としてオウケンブルースリ――未勝利→500万下特別→1000万下特別3連勝から、神戸新聞杯でディープスカイの3着。
この実績で1番人気に支持されると予想されているので、如何に空洞化しているかが伺えるだろう。
とはいえ、ラストフローズンとディープスカイはどうみても3000mは長いので、再来週の天皇賞・秋で結果を残して欲しいものである。
「やれやれ……出走想定でここまで面子が揃わないと思わなかったわ」
競馬記者である香里は手元に回ってきた出走想定表を眺めながら、メンバーが手薄な事をぼやく。
今からではどう足掻いても出走想定は変わらないので、高い確率――絶対にこのメンバーでの菊花賞になるのは確定。
「名雪にお願いして、ラストフローズンを菊花賞に出走してもらうかしら……出走は無理だろうけど、出れば勝てそうなメンバーなのに」
競馬記者である香里がそんな事を軽口にする位、メンバーに魅力が映らないのは確かなのだろう。
どうみても来週の天皇賞・秋の方がメンバーが揃っているのだから。
内約は、去年の牝馬3冠を賑わしたウオッカ、ダイワスカーレットにトロピカルサンデー、今春の牡馬クラシックの2騎。
他にも有名所が多数出走を予定しており、想定表を眺めるだけでも全ての馬が重賞勝ち馬で、重賞未勝利馬が1頭もいない。
「本来なら、この中にホワイトクラウドとハネダニマケナイが居ても問題ないんだけど、2頭とも海外遠征ですからね」
仕事が一段落ついたのか、栞がひょっこりと香里の肩越しから、机の上に置かれている想定表を覗き込みながら、そんな事を呟く。
「ハネダニマケナイがフランスのロイヤルオーク賞で、ホワイトクラウドがオーストラリアのメルボルンカップだったわね」
「どちらも長距離戦として歴史がありますからね。ホワイトクラウドはハンデが54kgと天皇賞・秋の58kgよりも軽いですしチャンスはあるかと」
「逆にロイヤルオーク賞は現欧州トップステイヤーのイェーツが居るからどう考えてもキツそうね」
イェーツは2年連続カルティエ賞欧州最優秀ステイヤーを受賞しており、アスコットゴールドカップを3連覇中と底知れないスタミナを有する。
尚、半兄には日本で走ったツクバシンフォニーがおり、マイル前後で結果を残した兄とは真逆の成績である。
「本来の主戦が騎乗停止中で、わざわざ祐一さんを乗せるくらいですから。来年のロンシャンに備えておくんですかね?」
「凱旋門賞が目標かもしれないわね……3歳馬のラストリグレットを連れて行くかもしれないんじゃない」
まだ新馬戦を勝利しただけのラストリグレットだが、そこまで先――来年のローテーションまではどうなるかは分からない。
実際に結果を残していないので、ダービーどこか凱旋門賞の出走は、夢のまた夢で、3歳馬の出走は日本競馬からするとあり得ないのだから。
「ま、予想するだけならタダだし、こんな当たり障りも無い話を続けるなら仕事をしないとね」
「そうですね。私も写真の選定とか編集をしないといけませんから、今日も徹夜になりそうです」
姉妹揃って同じタイミングで深く溜息を吐き出し、それぞれの仕事を終わらす為に、続きをやり始めた。
さて、今週の競馬はアヴァランチが未勝利戦に出走となる。
距離は前走と同じくダート1400mだが、阪神から京都になったと言う訳で直線が平坦になった分、パワーよりも素軽さの方が必要に。
前走は砂を被った所があったので、今回は前の方でレースを進めて見る事になるのは確実だろう。
「前回は砂を被ったのが嫌気になったみたいだけど、今回は砂を被らないように前目で進めるように、と指示しているよ」
前走が4番人気8着だったので、マークされるような立場ではなく、気楽に乗れるのも確か。
現状の競馬新聞に押されている印は△が1つとノーマークなのだから。
なので、調教師が早めに指示をばらしても問題無いと判断したのだろう。
そして、結果の方だが、2〜4番手の外側に付けた事で非常にのびのびと走っていたが、ゴール直前で追い込み馬の強襲を受けて、3着に敗れた。
後1歩だったが、前目で競馬をすればそこそこのレースをしてくれるのは収穫だろう。
間違い無く、近い内に未勝利の脱出が出来そうなので、次走以降はさっくりと勝利する可能性がある。
ただ、砂を被るのが駄目なのは変わっていないので、この辺りを改善しないと今後は少々厳しくなってしまう。
徐々に砂を被る事に抵抗を無くすように調教をするしか道は無いだろう。
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この話で出た簡潔競馬用語
特に無し。