日本ダービーこそは勝てなかったが、同日開催の重賞として最終レースの目黒記念はハネダニマケナイが天皇賞・春2着のリベンジとして勝利。
ホクトスルタン、アルナスライン、ロックドゥカンプ、アイポッパーと良くレースで被る相手がいたが、難無く押し切っている。
特に前3頭は殆ど同じ路線なので、良くセットで語られてしまっているが、それだけ印象に残りやすいともいえるだろう。
閑話休題。
これで菊花賞以来の勝利となり、重賞制覇も2勝目となったので、宝塚記念にも出走出来る可能性が。
来週の金鯱賞の結果次第ではホワイトクラウドも選出される可能性があり、ヴィクトリアマイルを制したトロピカルサンデーも揃って出走もあり得る。
特にトロピカルサンデーは今年に限っては、まだ2戦目と言う事もあって、余裕があってもおかしくないが、確約は望みにくい所。
秋には牡馬路線――ウオッカとダイワスカーレットとの勝負があるので、無駄に数を組む訳にもいかないという単純な理由が。
「取り敢えず、宝塚記念までの日数はまだあるから、安田記念の後に決めておく」
「トロピカルサンデーが宝塚記念に出走しない場合、始動レースは秋まで放牧ですか? 私としては札幌記念辺りからの方が良いと思いますが」
「今年一杯で引退予定だし、トロピカルサンデーのファンに顔見せするのもありか……体調次第だが札幌記念もローテーションに含める」
秋は牡馬路線――天皇賞・秋を目指すので牡馬相手に慣らす必要もあるので、宝塚記念も札幌記念もその点に関しては狙える所も。
とはいえ、既に京都記念で牡馬との対戦を済ませているが、その時は4着と掲示板内には入っている。
一応、それなりには目処があるのも確かだろう。
「今年のダービーはラストフローズンが4着でしたけど、もう少し距離がこなせればいけそうでしたね」
「さぁ、どうだか? ディープスカイとの叩き合いに持ち込める様な展開ではなかったから、突き放されていたかもしれない」
叩き合いに強いラストフローズンだが、外から交わされてしまうと、本領発揮を出せないという弱点もある。
今回は弱点を突かれた格好であり、ディープスカイを除く他馬とは叩き合いに持ち込めたので、相手の方が判断は良かった訳でもあった。
「まぁ、わたしが馬主になってから初のダービー出走馬だから、4着ならば、いつか取れそうな事は確信出来た」
「そういって取れなかった馬主は多いんですけどね……水瀬社長なら取れるかもしれないですね」
競馬関係者にとっては誰もがダービーという名誉を欲しており、名雪もその中に含まれるのも確かだろう。
とはいえ、そこまで執着心がありそうに見えない所もあり、名雪の本心は窺い知れない。
24年前に父親がダービー時に騎乗して、騎乗馬の故障によって落馬の影響で亡くなっているが、恨み言すら吐いていないのだから。
「早くダービーを取って、わたしの心残りを終わらせたいのもあるがな」
名雪はそういって、悩ましく吐息を軽く吐き出しつつ、肩下まで伸びた髪をスラリとした指先で軽く払った。
それは一瞬に過ぎなかったので、話し相手の調教師は気付かなかったようだ。
さて、今週の競馬は東京競馬場で安田記念が開催されるが、本来ならここ3連勝中のKanonファーム生産馬であるバックドラフトが出走予定だった。
ほんの僅かに取得賞金が足りず、出走除外となってしまったので、翌週のG�掘宗愁┘廛愁爛�ップに回る事に。
約1年ぶりの1800m戦となるが、去年と違って今の方が充実感はあるので、距離はこなせると判断された。
因みにその時は4着だったので、それ程大きく敗れている訳でも無い。という訳で、今週の出走はホワイトクラウドが金鯱賞に出走する。
宝塚記念のステップレースとして、重要な位置として降臨しており、中京芝2000mというのが、右回りと左回りの違い位しか気にならない。
そんな訳で、今年の出走馬はホワイトクラウドの実績を除いても良い馬が多い。
既に重賞を2勝して、今年の産経大阪杯でダイワスカーレットの2着になったエイシンデピュティ。
今年の京都記念でウオッカを破ったアドマイヤオーラ、2006年のオークスと秋華賞を制したカワカミプリンセス。
他にも重賞馬が居るので、ホワイトクラウドの実績から見ればギリギリ上位といった所だろう。
そして、結果の方はエイシンデピュティが勝利し、宝塚記念の本命となり得る存在となった。
3番人気のホワイトクラウドは直線半ばまで逃げ粘っていたが、残り50mで交わされてしまい、3着に敗れてしまう。
これでここ5戦の重賞成績は1−1−2−1と安定感を示すようになっているのが伺えるので、後は逃げ切れるようになるだけ。
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この話で出た簡潔競馬用語
特に無し。