オークスのトールポピーが降着した件は多くの競馬新聞に取り上げられる所か、一般紙も取り上げる割合が多くなり、非常に珍しい出来事であった。

     最近ではカワカミプリンセスがエリザベス女王杯で1着から12着へと降着した事があるので、珍しくない事だがG�気任論�度以降2回目なのもある。

     メジロマックイーンの降着がG�欺蕕箸覆蝓▲�ワカミプリンセスが2度目、3度目がトールポピーとなるので、それだけG�気任魯�リギリの攻防が多い。

     こうした結果で着順が変わった為、競馬協会には批判の声もあったが、しっかりと公正な判断での降着だったので、逆に批判は少なくなっていった。

     逆にこのまま降着無しでトールポピーが1着だった場合の方が、批判が多くなると判断された所もあるだろう。

     繰り上がり優勝となったエフティマイアだが、関係者にとっては複雑な所があるのは確かだが桜花賞2着の実績からして、実力は十分あったのだろう。

     3着になったサンユベールは当初こそは距離の不安こそあったが、しっかりと伸びていたので、負けてなお強しの結果だった。

     逆にいえばエフティマイアさえ躱していれば、繰り上がり優勝で2冠馬になっていったので、秋華賞の結果次第だが3冠牝馬になれていた可能性も。

 

    「負けたのは仕方ないが、距離の融通を確認出来たのを収穫としておく。取り敢えず8月半ばまで放牧として、後はそちらで決めて良い」

 

     名雪は負けた事に関しては何一つ注文を付けないが、距離の融通を見せたのが良かったらしく、皺を寄せていない表情からして不機嫌ではないようだ。

 

    「そこらは体調次第ですが、ローズSか直接向かうかのどちらかでしょうね。少なくとも2000mならベストですし、秋華賞はリベンジしたいですね」
    「結果次第ではエリザベス女王杯に出しても問題は無い」
    「すると……うちの馬ではありませんが、トロピカルサンデーは牡馬路線ですか?」
    「おそらくウオッカとダイワスカーレット陣営も牡馬路線に行くだろうし、今年一杯で引退予定だから、牝馬のタイトルはもういらないだろう」

 

     既に3つの牝馬限定G�気鮴�しているので、後は牡馬路線を進む位しかやる事はないだろう。

     まだ牡馬との成績は京都記念の4着のみなので、どこまで実力を発揮出来るかは不明な所がある。

 

    「そうなると秋華賞は一層負けられませんね。ウオッカとダイワスカーレットは出走しないでしょうし」

 

     調教師も秋華賞ではキッチリと制して、エリザベス女王杯に出走させる事に意欲があると分かったので、名雪は軽く頷く。

     という訳で、近い内にサンユベールは放牧となり、8月半ばに帰厩というのが決定した。

     既にダービーまで1週間を切っている東西の厩舎ではピリピリした雰囲気となっており、あまり長く滞在するのもプレッシャーを掛ける要因に。

     この時期の厩舎はどこもこの様な雰囲気なので、名誉を賭けた一代のレースがダービーだというのがハッキリと分かる。

 

 

     今週はダービーだが、同日の最終レースにはG�兇量楾�記念が組まれる事になっている。

     同日同競馬場で重賞を連続して発走となるのはダービーと目黒記念が初で、新たな試みとして行われる。

     こちらにもKanonファームの生産馬であるハネダニマケナイが天皇賞・春から、中3週で出走。

     同じローテーションでホクトスルタンとアイポッパーもおり、不完全燃焼だった天皇賞・春のリベンジには持ってこいの舞台だろう。

     逆にホワイトクラウドは来週の金鯱賞から始動し、ハネダニマケナイと共に宝塚記念を目指す。

     使い詰めと思われるが共にステイヤーなので、ある程度レースをこなして身体を作っていった方が良い。

     ホワイトクラウドは日経新春杯→大阪杯→天皇賞・春→金鯱賞と4戦目。

     ハネダニマケナイが阪神大賞典→天皇賞・春→目黒記念と3戦目。

     それぞれ5戦目と4戦目に宝塚記念を迎える事になる。

     その後は放牧となり、秋と冬には長距離のレースがステイヤーズステークスしかないので、海外遠征を目指す事になるだろう。

     世間ではダービーの方が盛り上がっているが、目黒記念の方も宝塚記念のステップなので重要な役割として、どの陣営も狙っているのは確か。

 

    「ここをキッチリと勝って、宝塚記念に出走させたいですね。前走はちょっと我慢し過ぎた所もありましたから、今回は大丈夫だと思います」
    「この馬のスタミナを考えたら、早仕掛けで押し切った方が正解だった筈ですので、目黒記念では早めに仕掛けますよ」

 

     流石にどの辺りから仕掛けるまでは公言されておらず、騎手の駆け引きとしてはマイナス部分もあるが、自信があるのが伺える。

     そんな訳で、ダービーと目黒記念の同日重賞制覇も期待出来る状況が取り巻いている。

     まだオッズ、枠、馬体重など当日に大事な要素は全て出揃っていないが、人気になるのは間違い無いのだから。

     ダービーの開催日まで、後5日。

     各陣営がラストフローズンの首を狙い、ラストフローズンは返り討ちを果たして、ダービー馬の座を得る為に。

 

 

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     この話で出た簡潔競馬用語

 

     特に無し。