天皇賞・春の結果はKanonファーム生産馬が2着、4着と共に善戦したが、勝ちには僅か届かなかった。
もう少し早くホワイトクラウドが仕掛けていれば、結果は違っていたかもしれないが、今更嘆いても結果は変わらない。
この後は2頭揃って宝塚記念に出走予定だが、既に3戦目のホワイトクラウドは直接向かう可能性が高く、ハネダニマケナイはまだ2戦目なので余裕はある。
2頭共、ある程度は使い詰めた方がステイヤーらしい、キレを発揮していく事だろう。
――3歳夏の間に使い詰めて、結果を出した夏の上がり馬なので、緩めたのは失敗だったのかもしれない。
名雪の心情としては後悔があるかもしれないが、5月18日――再来週のヴィクトリアマイルにトロピカルサンデーが出走するので切り替える必要あり。
前走の京都記念からジックリと調教されており、1週間前の追い切りでは美浦トレーニングセンターの南W――ウッドチップで追い切っている。
タイムはラスト1ハロンが12.5秒と順調さを見せ付けた。
5ハロン全体は64.1秒と上がり重点のため、最初の3ハロンは遅いが、ラスト2ハロンは1馬身先を走っていた併走相手に2馬身離す結果。
直前の水曜日追いは15−15で軽く流す位で、馬体重は前走から−4kg程の減少で出走が見込めている。
「……勝てなかったのは仕方ないか。ヴィクトリアマイルにはウオッカが出走予定となっているな」
トロピカルサンデーの対ウオッカ成績は1勝1敗と、互角に見えるが、京都記念の4着と6着の争いなので、負け越しに近い格好。
とはいえ、ウオッカの近走は散々なもので、前走のドバイデューティーフリーで4着になったのがマシだった。
エリザベス女王杯の出走取り消しから悪循環だったが、そろそろ調子を取り戻してもおかしくないだろう。
「ダイワスカーレットが出走しないとはいえ、楽なレースにはなりそうもないか」
名雪はそんな事を呟きながら、今週の出走想定表を見つつ、バックドラフトが出走する都大路ステークスのチェックを行う。
こちらの方はOP特別とはいえ、既に2連勝中のバックドラフトがここから安田記念に向かう為の試金石となっている。
バレンタインステークス→春雷ステークスとOP特別を連勝中であり、1400m、1200mと距離別での勝利は心強い。
1600mとなる都大路ステークスだが、未勝利と500万下クラス時に勝利しているので、不安は一切無いだろう。
その為、出走想定表でも殆どが◎印を占めており、成績も調教も順調なので、逆らいようが無いと思われている。
重賞勝ちはまだ無いが、ここを勝利して安田記念でも結果を出せば、秋には重賞を勝てる可能性を秘めているのだから。
とはいえ、都大路ステークスから安田記念は中3週なので、余裕を持って調教すれば体調面の心配はいらない。
ここを勝てば確実に出走出来る訳でもなく、取得賞金順位がギリギリ枠入りに可能といった所。
出走出来ても、流石に重賞勝ちは無いので、勝利に関しては厳しいが、父エアジハードの成長力に期待して掲示板内を目標にするしかない。
「京都競馬場では初出走で、連勝した時の騎手は落馬負傷で乗り代わりと」
想定表の騎手欄には騎乗する者が決定していないので、横棒一本で未定の意味で記されていた。
騎手の選定に関しては、基本的に関与せず調教師にお任せだが、勢いがあるKanonファーム生産馬に乗りたがる騎手は多い。
乗り代わり回数も少ないので安泰と思えるが、基本的には厳しいので専属騎手というのは殆ど居ない。
例外と呼べるのは祐一と佐祐理だが、2人ともそれ程Kanonファームの生産馬に騎乗している訳ではないのだから。
だからといって、誰でも良いという訳でも無いので調教師も選定に関しては大変だが、その1勝が成績に繋がるので、手を抜く訳にもいかない。
そして、都大路ステークスの発走日を迎える。
東京競馬場ではNHKマイルカップが発走前となっているので、京都競馬場にもそれなりの観客が入っていた。
こちらはただのOP特別なので、流石にG�気犯罎戮詆彑垢蠑紊�りは欠けてしまうが。
さて、そんな訳で都大路ステークスが発走となるが、騎手はリーディング30位前後の騎手で、それなりの結果を出している。
重賞勝ちの実績はあるが、G�気任呂泙星錣�無い騎手なので、ここの結果次第では安田記念にも騎乗出来る事だろう。
上位の騎手はNHKマイルカップで騎乗しているので、京都には中位や下位の騎手が多く滞在しているからであった。
そして、結果はOP特別を2連勝した時のように先行から早めに抜け出して、押し切り勝ちと、勢いを見せ付けた。
これで10戦5勝と、中々の成績を残しており、これからの重賞戦線でも結果を残せる可能性が出てきた事だろう。
後は予定通り、安田記念は取得賞金順位で出られる事を祈るのみである。
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この話で出た簡潔競馬用語
特に無し。