対キャプテントゥーレ成績……3戦2勝。
これがラストフローズンにおけるキャプテントゥーレの成績であり、朝日杯フューチュリティステークスと野路菊ステークスで勝利している。
唯一の敗戦であるデイリー杯2歳ステークスはキャプテントゥーレの2着だったとはいえ、首差まで追い上げた成績。
逆に負け越しているキャプテントゥーレとしては相性が悪いのか、負けたレースでは突き放されている。
朝日杯フューチュリティステークス3着、野路菊ステークス3着と追い詰めても居ない。
その為、今週の皐月賞で朝日杯フューチュリティステークス以来となる顔合わせとなるので、共に意識はあるだろう。
勝ち越しているラストフローズン陣営は更なる勝利を、負け越しているキャプテントゥーレ陣営はリベンジを。
とはいえ、この結果は2歳戦までのもので、3歳時はまだ一度も当たって無いのでお互いの成長具合は不明。
アーリトンカップを制して、1600m戦から皐月賞に向かうラストフローズン。
弥生賞4着から権利取りは失敗したが、2000mを使った事で距離に対する適応を持ったと思われるキャプテントゥーレ。
世間の評価では負けたとはいえ2000mを使ったキャプテントゥーレの方が、やや高いと見受けられる。
過去10年に遡っても、皐月賞前に2000mを使わずに制した馬は少なく、2004年のダイワメジャーと2003年のネオユニヴァースのみ。
ラストフローズンの成績からすると、ダイワメジャーの方が近いといえるだろう。
デビュー戦がダート戦で、その後は芝レースを使った事は類似している。
とはいえ、ダイワメジャーの方が安定感は無く、安定感と重賞勝利ではネオユニヴァースに似ていると思われる。
ただ、ラストフローズンは2歳時に1800mを1度使ったのみで、その点では距離適正は読み切れないだろう。
そんな訳で、今年の皐月賞はやや混戦気味とされている。
そんな中で1番人気に支持されているのはマイネルチャールズ。
葉牡丹賞2着→ホープフルステークス1着→京成杯1着→弥生賞1着と中山2000mに対して4戦3勝2着1回。
パーフェクトに近い成績で皐月賞に向かっての臨戦態勢が整えられているので、人気なのは違いない。
それに次いで人気なのがラストフローズンとなり、比較的に地味な血統が1番人気と2番人気を分け合っているという皐月賞に。
「珍しく5番人気までの上位人気にサンデーサイレンス系を父に持つ馬が居ないとは……これは荒れるか?」
なんだかんだ言われても、サンデーサイレンス系の大レースでの底力は侮れず、こうした時には逆襲する事が多い。
ブライアンズタイム、オグリキャップ、ウォーエンブレム、クロフネ、タニノギムレット、と重厚さを持つ血統ばかりが人気。
こうなると重厚さよりも軽量さの方が勝る事が多々あるので、名雪の心配としては間違っていない。
「スタミナ勝負に持ち込もうにも、ラストフローズンには2000mは未知の距離ですからね……早め早めに押し切って後続を凌ぐしかないでしょう」
本来ならアーリトンカップで早仕掛けを試す絶好の時だったが、逃げ馬を追いかける展開になり、勝利したが予定と違う展開だった。
「普段通り仕掛けるか、早仕掛けをするかは、ここまで来たら騎手に任せるだけだからな。わたしからは指示をしないから好きに乗ってくれ」
「……分かりました。人気ですし、ここは確実に制して見せますよ」
騎手はそういってからラストフローズンに騎乗し、厩務員に引かれて地下道に消えていった。
阪神のメインレースが終了すると、いよいよ牡馬クラシック1冠目――皐月賞の発走時間となり、各馬がゲート前に近づいて輪乗りを行う。
そして、スターターが旗を振るうとファンファーレが演奏されて、各馬が誘導員に導かれてゲート内に収まっていく。
ラストフローズンは5枠10番と丁度、馬場の中心辺りからのスタートとなる。
最後に8枠18番のショウナンアルバがゲートに入り、スタートが切られた。
少々ばらついたスタートとなり、ラストフローズンは良くも悪くも無い格好で、ゲートを出る。
思い切って先頭に立ったのはキャプテントゥーレで、ラストフローズンは囲まれようにする為に5番手ほどの位置に押し上げて窺う状況。
ラストフローズンからの後方は馬群が固まっており、騎手の判断で好位に付けられたといえるだろう。
キャプテントゥーレから3馬身程度離れているが、いつでも追いかけられる様に、目標として騎手は判断したようだ。
他に追いかける馬がおらず、1000mの通過タイムが1.01.4とスローペースだが、1番人気のマイネルチャールズは馬群の中団から動かず。
こうなると、ラストフローズンが代わりに動かざるを得ない。
徐々に進出しなくては脚を無くして直線で伸びず、キャプテントゥーレを捉えなければ逃げ切りも濃厚になってしまう。
そして、騎手は腹を括ったのか徐々にラストフローズンを進出し始めて、残り600mの時点でキャプテントゥーレと1馬身差までに縮まる。
とはいえ、このまま押し切れるほど緩い展開ではなく、G�祇錣箸いΕ廛譽奪轡磧爾�極限の状況を強いる。
3コーナーから4コーナーの中間辺りまで一旦息を入れさせて、後方が上がってくるまでワンテンポ仕掛けを遅らせた。
そして、後方に控えていた馬が雪崩のように流れ込み、激流となってキャプテントゥーレを飲み込もうとする。
直線に入ると観客の大歓声が響き、各馬も一斉に動き始めた。
ラストフローズンは3番手から、一気に仕掛けることをせずに横に馬体を併せてきた馬と共に徐々に進出する。
先頭はキャプテントゥーレだが、流石に逃げ切りは厳しいのか半馬身程度まで差が縮まってしまった。
こうなるとラストフローズンの射程圏内となり、キャプテントゥーレは叩き合いで勝る事が出来ずに下がってしまう。
そして、掲示板に表示された1着の番号は10で2着のキャプテントゥーレに1・1/2馬身突き放したラストフローズンが勝利した。
1部に戻る 2部に戻る ← →
この話で出た簡潔競馬用語
特に無し。