オークスは順当にブエナビスタが勝利。
圧倒的な勝利とはいえず、2着のレッドディザイアにハナ差を詰められた勝利だったが、それでも距離延長を克服しての勝利は価値がある。
これで桜花賞とオークスはともにブエナビスタに軍配が上がったが、秋華賞では逆転の余地もあるだろう。
レッドディザイアが2着続きに終止符を打つか、ブエナビスタが牝馬三冠を達成するかで、秋の牝馬路線は盛り上がるのは確実であった。
そして、今週には東京優駿――即ち、日本ダービーが開催される。
3歳牡馬の頂点――2006年産まれのサラブレッド7695頭の中からの頂点が決まるので、どの陣営もダービーに掛ける思いは強い。
出走するのは18頭。
どの陣営もここを目指していたので、最後の最後――ゲートからゴールまで気が抜けない事だろう。
そして、ダービー翌日の競馬新聞を見て、競馬における1年が終わったと実感出来るのだから。
閑話休題。
さて、今週のダービーに出走する馬は18頭。
まだ枠順は確定していないが、各陣営にとっては狙いの枠が取れれば最高の結果になるだろう。
2400mというクラシックディスタンスの距離は3歳馬には厳しく、大外よりも中よりも内枠の方が狙いたい位置なのだから。
逃げ先行勢ほど、内枠からのレースがしやすいので、内枠を取れるのを願うのみ。
「出来れば内の方が良いけど、極端な大外じゃなければどこでも良いし、後は後入れの枠が安心できる」
日本ダービーは東京の2400mの開催なので、スタート地点が直線からとなり、観客と歓声――地を揺るがすほどの声を浴びて、スタートを切るのだから、神経を使うため、内枠の方が他馬が防波堤になり得る。
ゲート入り後からゲートが開く瞬間のみ、一瞬の静寂が訪れるが、その一瞬のみでスタート後は割れるような大歓声が起こる。
そのため、スタート直後の入れ込みを抑えないと全てが無になってしまうのだから。
なので、大外よりも内枠の方が好まれる要因の1つでもある。
ここまでのラストリグレットの仕上がりは順調であり、先週にはしっかりと課題をこなしたので、後は水曜日の最終追い切りのみ。
「ラストの追い切りはラストフローズンとの追い切りだから、しっかりと馬体を併せてゴール直前に差し切れるようにしてくれ」
「調教とはいえ、ラストフローズンを最後に差し切るのは難しいですが、胸を借りるつもりで抜いてみますよ」
G�機宗修修譴皀澄璽咫爾箸覆襪覆蕁�調教パートナーとなる馬が調教駆けする馬ではなく、実績と実力を兼ねた馬をあてがった方が最後の調教としては良いのだから。
古馬G�鞠呂料�りが身近で感じられて、最後の地力を引き出すのには持ってこないとなる相手。
ラストフローズンは叩き合いに強く、先行から差しを脚質としているため、今回の調教パートナーとして、ラストリグレットの相手としては十分な実績と実力もあるのだから。
「まずはラストフローズンを先行させるので、最終コーナー付近で2馬身程のを差からそのまま叩き合いの形に持ち込もう」
「お願いします」
ラストリグレットには祐一が騎乗して、最終追い切りの感覚を得る。既に仕上がっているといえ、最後に跨がった方が、分かる事もあるのだから。
結果的にラストリグレットは最後にラストフローズンを半馬身抜いたところで最終追い切りが終了した。
ラストフローズンは安田記念に向けての調教とはいえ、実力と実績を併せ持つ4歳馬なので、そう簡単には後れは取らない。
が、今日だけの最終追い切りを見るとラストリグレットが完全に仕上がったと伺いきれる内容だったのだから。
ラストが10.5秒とラストフローズンを押さえての結果ならば、十分な結果だろう。
後は日本ダービーの開催を待つのみとなった。
「これだけ、ラストフローズンに勝てたんだから、後は結果を出せよ?」
「やってみますよ。そうじゃなきゃ、名雪に何を言われるか分かったものじゃない」
お互いに下馬をしながらの会話なので、無駄な動きはせずにしっかりと厩務員が手綱を握っているので突然動く事は無い。
「安田記念前とはいえ、ラストフローズンもずいぶんと抵抗しますし、半馬身抜けたのは自信となる筈です」
「マイルから中距離路線なら、ラストフローズンは国内トップだからな。そう簡単に負けたら、今後が厳しいよ」
そんな軽口が叩けるほどの、お互いに良い最終追い切りだったと分かるので、祐一はダービーで結果を出すのがラストフローズンと調教助手に対する最高の恩返しとなるだろう。
ダービーまで後4日。
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この話で出た簡潔競馬用語
特に無し。